はじめてのおつかい

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筒井頼子 さく
林明子 え

誰もが知っているんじゃないかと思える、牛乳を抱いた少女の満面の笑み

私が子どもの頃にも家にあった絵本です
長女が本屋で出会い「これ買う」と言うので購入

少女の行動を間近で見つめて疑似体験した娘は、喜び、自信を確かめ、緊張して、泣きそうになり、真剣なまなざしで、勇気を振り絞り、安心感と達成感を経験したみたい。

「わたしも5歳になったら、赤ちゃんの牛乳を買いに行くわ!一人でやで!ついてこんといてよ!」
いつものようにキラキラと眩しい長女が興奮して話してくれた
きっと母は隠れながらついていくだろうけどね!

さて、筒井頼子さんと林明子さんの絵本では、「いもうとのにゅういん」と「おでかけのまえに」を長女と読んだことがある。
「はじめてのおつかい」が月刊「こどものとも」で発行された1976年は、まだ私が生まれてもいない時代。その時代らしいありのままの家庭が描かれている絵本たち。行動を追うことで描かれている心情の変化は、ぜひ幼児期の子どもたちに追体験してもらいたい内容だと思う。何度も読んでほしい。

そこで思い浮かぶのは不易と流行という言葉。
これらの絵本は、時代を経ても変わらず守っていきたい経験をさせてくれる。娘には物語を目撃して、心の栄養にしてほしい。
だからこそ「たばこを買うおじさん」とか、親が子に「~しなさい」という姿を強調して伝えたくないと感じる。時代が違うのは当然。でも心の変化は?子どもが家庭生活の中で様々な経験をして、自分を見つめて自立心を育てていく。その大切な過程が描かれている貴重な絵本。

新しい時代に、大切に守っていきたい心に届ける絵本と出会いたい。もっと簡単に出会えるような環境づくりをしたいと思う。子ども達には絵本に出会う権利があるはずだから。

書店の派手なポップに隠れて待ってくれている絵本に目を向けてどんどん「さりげなくその辺にそっと」置いておきたい。出会うのは子ども。

4月2日はアンデルセンの誕生日。その前後2週間は「絵本週間」として社団法人全国学校図書館協議会が制定してくれています。生活づくりに必要な絵本の文化をさらに発展させて、みんなの家に絵本がもっと気軽にやってこれますように。